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第280回定期会合録 2021/8/14

  • murase
  • 2021年8月16日
  • 読了時間: 4分

更新日:2021年8月18日


参加者(敬称略)石崎、倉地、西川、山崎、横山、佐藤、豊田、安藤、飯田、村瀬(記)計10名


【総括】

・九州を中心に日本各地で大雨特別警報が発出中でのリモート会合となった。異常気象は地球温暖化の影響なのか、その証明は難しい一面もあろうが、災害は現実に起きている。

・国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)では、2030年代に太陽活動が低下しても、人為的に発生させた温暖化ガス(主にCO2)によって2040年に1.5℃上がると断言するに至っている。

・今回の1アワーセミナーは、鉄鋼業界に勤める横山さんが「カーボンニュートラル」をテーマに発表してくれた。

①カーボンニュートラルとは何か、②なぜカーボンニュートラルが必要か、③地球温暖化防止とCO2排出量削減への取り組み、④2050年実質ゼロのために、日本がしなくてはならないこと、⑤車と製鉄の脱炭素化といった内容だった。

・鉄鋼業界でも、カーボンニュートラルに向けて水素還元製法が模索されているが、その技術開発は課題が多いという。

・横山さんの感想としては「カーボンニュートラルは、東京五輪に似ているところがあるのでは?」とし、①元々は欧州にてルールが決められている、②走り出すと、日本の都合で止めることができない、③中国はこのルールをうまく活用している、④米中のメダル獲得競争になっている」といった点を挙げた。


【内容補足としての小題リスト】

(1)カーボンニュートラルと「実質ゼロ」

(2)2100年までの気温上昇の見通し

(3)大災害により保険被害額が急上昇

(4)気候変動による金融危機リスク(俗称:グリーン・スワン)

(5)投資家と銀行が迫るカーボンニュートラル

(6)CO2増加による温室効果が地球温暖化をもたらす仕組み

(7)地球温暖化の警鐘からパリ協定までの道のり

(8)世界各国が掲げた目標と課題は?

(9)2050年実質ゼロ実現のために、日本がしなくてはならないこと

(10)化石燃焼から次世代エネルギーへ

(11)FIT(固定価格買取制度)が推進した太陽光発電

(12)世界最大の太陽光市場、中国

(13)風力発電をリードするデンマーク

(14)風力発電の未来は(日本は出遅れ)期待される潮力、波力発電、地熱発電

(15)再エネの切り札、水素エネルギーと課題

(16)エンジンからバッテリーへ 車の脱炭素化が産業構造を変える 減少・消滅する需要と仕事

 ※トヨタの燃料電池車も、水素ステーションの管理の難しさや、水素生成過程での大量のCO2発生対策課題がある。他に、トヨタとしては500万人に及ぶ業界の労働者への影響を懸念。

(17)自動車や飛行機の脱炭素化は2050年までにどこまで進むか

(18)日本のCO2排出量の25%を占める産業部門の脱炭素化、鉄鋼業の脱炭素化例

(19)わたしたちが暮らしでできる脱炭素化はプラステックごみを減らすこと


(参考書籍)

『図解でわかる14歳からの脱炭素社会』(インフォビジュアル研究所、太田出版2021年)、『超入門カーボンニュートラル』夫馬賢治、講談社 2021年)


【感想や意見交換】※一部、参考サイト等を追加

・炭素税や排出量取引制度についての質問が多数出たが、導入時期の早かった欧州各国が先行。日本への影響も当然ある。

 →日本エネルギー経済研究所の報告書等が分かりやすい 004_01_00.pdf (meti.go.jp)


・「クライメート・アクション+100」に選定されている日本企業は?

 →ダイキン工業、日立製作所、本田技研工業、JXTGホールディングス、日本製鉄、日産自動車、パナソニッィク、スズキ、東レ、トヨタ自動車。 世界全体では167社

なお、日本投資家は、投資信託や銀行、保険会社等の9法人。世界全体では373法人。


・自動車業界の温室ガス排出量の算定方法は?  

 →統合アプローチの集計概念などは複雑で専門的にはなるが、次の資料が理解しやすいのでは。 経済産業省発信 2020_001_04_01.pdf (meti.go.jp)


・製鉄業界における技術開発課題

 →高炉・転炉プロセスで還元炭の一部を水素に置き換える

  日本製鉄のサイトより 20210330_ZC.pdf (nipponsteel.com)

  補足:大型投資計画としてう電炉があるが、高品質の製品づくりに限界がある


・技術開発がすぐに追いつかないとしても、マイルズ・ストーンが曖昧では、将来世代に問題を先送りすることにならないか、等。

・急増中の太陽光パネルも、寿命(25年程)を考えると、環境影響評価における優位性に疑問を抱く。


・国際外交も含めて政治的要素の強い「脱炭素」課題は、推進リーダーがはっきりしていない?

日本の大企業はなぜ「脱炭素」こうも嫌がるのか | 資源・エネルギー | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース (toyokeizai.net

 

3.今後の予定について

・1アワーセミナーの追加感想や質問は、メールやホームページを利用して共有化したい。

・9月(9/11) 1アワーセミナー 山崎さん テーマは「愛知県との比較も含めた転居先埼玉県紹介」

・10月(10/9)日本初チベット寺院と守山古墳巡り、11月(11/13)定光寺キム氏工房でのイベント

・参加メンバー全員が、9月にはコロナワクチン接種を終えるとしても、昨今の変異株の脅威を鑑みると、10月と11月も野外イベントも諦めざるを得ないことを想定し、その際は豊田さんと倉地さんがセミナー講師をすることにし、年末総会は、WIFIが使える広めの会場も検討する。

・1アワーセミナーの追加感想や質問は、メールやホームページを利用して共有化したい。

・外国人講師招聘は、コロナの影響なのかNICと連絡とれず、また講師の手当も厳しそう。

以上


 
 
 

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