第313回定期会合録 2024/5/11~12
- murase
- 2024年5月14日
- 読了時間: 5分
5月11日(土)~12日(日) 場所:東京都(国立西洋美術館他)
参加者(敬称略)計9名:山崎、村瀬、横山、安藤、石崎、佐藤、豊田、倉地、飯田(記)
【総括】
山崎さんに企画尽力いただき、世界遺産旅行研修として国立西洋美術館などを訪れました。2日間の行程は東京都が有する二つの世界遺産の一つである国立西洋美術館を皮切りに、東京都の名だたる名勝旧跡を巡るというもので、山崎さんにて当日ギリギリまで練りに練っていただいた労作でした。
さらに本番当日では全行程の引率から現地でのガイド解説まで担っていただき、おかげさまで大変充実した研修となりました。(初日の懇親会後の帰路では夜の浅草飲み屋街で道に迷い、一部メンバーが行方不明となるハプニングもありましたが、とりあえず翌朝、全員無事ホテルに帰着していたことが確認されました)
【詳細】
1日目 10時に上野駅公園改札に全員集合。まずは本研修の主見学地である国立西洋美術館を訪問。
①国立西洋美術館(ル・コルビュジエ設計:世界文化遺産)
世界遺産の要点である無限成長美術館を体現した「19世紀ホール」や「らせん回廊」で展示されていた古典から近代までを網羅したアート群をやや駆け足で鑑賞しました(ゴヤの戦争版画の特別展も行われており1時間で見学し終えるは少々無理があったかも)。そのほか会合で事前学習したピロティ構造や、山崎さんの案内でトイレのある地下1階の免振構造展示を再確認。(後者は一般客にはほぼ気づかないスポットと思われます)
②上野東照宮
壮麗美麗な金色殿、唐門の見事な龍、透塀のアートな彫り物たち、樹齢600年の大楠などを拝観見学するとともに、旅の無事を祈願しました。
この後は京の清水寺を模したという清水観音堂や大仏パゴダと合格大仏、西郷隆盛像など、上野公園を散策しつつ、公園横の上野バンブーガーデン音音にて各自好みを注文するフリースタイルで昼食。
③旧岩崎邸
国の重要文化財。元は岩崎弥太郎の長男久彌の本邸であり、鹿鳴館で有名なジョサイア・コンドルが設計。現地のガイドさんには25分の短縮駆け足バージョンで洋館、和館、撞球室などの説明を慣行いただきました。洋館和館の混在、撞球室への地下道、金唐革紙という美麗な壁紙の製法などが非常に興味深いものでした。
④迎賓館赤坂離宮
本研修の数日前に急きょ訪問が決定した国宝指定の迎賓館赤坂離宮を訪問。正面から見た外観は広大な敷地に鎮座する西洋宮殿を思わせるもの。
空港のような厳しい手荷物検査を受けて入場し、有名な中央階段や二階大ホール、最も格式高い会談の場となる天井画が美しい「朝日の間」、金箔レリーフが鮮やかでエルミタージュ美術館の装飾も参考にしたという「彩鸞の間」、板張りの内装と花鳥の七宝焼が際立つ「花鳥の間」、オーケストラボックスを備えた謡曲を模した「羽衣の間」、主庭の噴水などを見学しました。ガイドさんからは「花鳥の間」の空調設備設置の苦労話、「羽衣の間」の天井画の謎など興味深い話が聞けました。
※夜の懇親会は、浅草のジンギスカン霧島にて珍しい羊の焼肉と飲み放題のお酒をいただきました。解散後は色々ありましたが、重複するのでここは割愛しておきます。
2日目 8時20分にホテルロビーで集合。この日の午前の目玉、浜離宮恩寵公園へ移動。
⑤浜離宮恩寵公園
新橋駅から徒歩で巨大にそびえ立つ電通本社を左手に眺めつつ、徳川家宣、吉宗、家斉の別邸であった国の特別名勝・特別史跡 浜離宮恩寵公園を訪問。かつてやぐらが組まれていた大手門より、開門と同時に入場。山崎さんのガイドにて、三百年の松、将軍が鷹狩を楽しんだ鴨場、潮入りの池やお茶屋、水門、タモリもブラタモリで「上がった」という「将軍お上がり場」などを巡りました。中島のお茶屋では、翌日から工事で休業するということで運よく中に入れてもらい、お茶屋からの池の絶景を眺めることができました。
⑥旧新橋停車場
開業当時の新橋駅遺構の発掘をきっかけに再現された復元駅舎を訪問。企画展示「大機関車展」や、やはりブラタモリでも登場した再現プラットホーム、再現軌道などを見学しました。
⑦歌舞伎座
5階・4階に設置された和の文化体験を楽しむことができる「歌舞伎座ギャラリー回廊」を見学。ギャラリー(展示)で歌舞伎や歌舞伎座について学べるほか、屋上和風庭園、まぢかで見られる劇場大屋根を楽しむことができました。現在の歌舞伎座は11年前に開場した第5期で、設計はあの隈研吾氏。1889年開場の第1期の模型を見ると、外観のデザインは和風でなく、何と洋風三層の煉瓦造りでした。当時、西欧の劇場建築を参考にしたから、とのことでした。
⑧桜田門・皇居外苑
警視庁の向かいに位置する井伊直弼暗殺で有名な桜田門をくぐり、2重橋など皇居外苑を巡りました。(なお桜田門は外門・内門から成る2重構造)
⑨明治生命館
国の重要文化財。公開されている2階会議室、応接室、食堂などの諸室を見学しました。
東京駅丸の内ビル群を眺めながら複合施設 丸の内オアゾへ移動。妻家房丸の内オアゾ店で韓国ランチをいただきました。ランチセットは日本人向けかさほど辛くはなかったものの、なかなかのボリュームでした。
⑩皇居東御苑
大手門で迎賓館よりも甘い手荷物検査をパスして入場。同心番所、百人番所、大番所、富士見櫓、忠臣蔵で有名な松の大廊下跡、富士見多聞、江戸城復元天守模型を巡った後、天守台跡に上りました(天守台は意外に小さく感じるものでした)
⑪東京国立近代美術館
今年の「なおさん会」のテーマ「アート」にふさわしく、最後の締めくくりは日本で最初の国立美術館である東京国立近代美術館でのMOMATコレクションの鑑賞でした。重要文化財である岸田劉生「道路と土手と塀」、中村彝「エロシェンコ氏の像」などや、国内外の巨匠ら(ピカソ、シャガール、マティス、ボナール等々)の名品を所蔵しており、見応えのある展示でした。
以上で予定された行程は全て無事終了。3時30分にお開き解散となりました。最後まで粘り強く我々を案内してくださった山崎さん、本当にありがとうございました。
【スケジュール】
・次回 6月8日(土):定例ミーティング(外国人講師楊さん招聘など) 港区生涯学習センターにて
以上
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