第317回定期会合録 2024/9/14
- murase
- 2024年9月16日
- 読了時間: 5分
9月14日(土)13:30~16:30 場所:港区生涯学習センター第3会議室
参加者(敬称略):村瀬、横山、安藤、石崎、倉地、佐藤、豊田、飯田(記)
リモート参加:西川、山崎 計10 名
【総括】
・今回のメインは安藤さんによるワンアワーセミナー。岐阜大学野村幸弘先生による「岐阜大学公開講座 美術論」を紹介(3年前、コロナ下でリモート聴講)。過去から現代に至る「様々な」美術を「様々な」切り口で分類解析した内容を解説したもので、一般的な美術史的解説とは一線を画した面白い講義内容だった。
・久々出席の豊田さんからは台湾旅行、隠岐の島旅行についての報告があった。
・来年度の世界遺産研修旅行については中尊寺訪問案を議論したが、遠方ということもあり結論は出ず。
・また、豊田さんから11月予定の「養老天命反転地」見学案(関ケ原古戦場見学も追加)の紹介があった。詳細は10月会合で決定する。
【詳細】
1.安藤さんによるワンアワーセミナー「岐阜大学公開講座 美術論」
・安藤さんが定期的に参加されている岐阜大学の公開講座から、今回は岐阜大 野村弘幸教授(美術史家兼アーティスト)による「美術論」を紹介。(2020年「地域表象論」2021年「e-コマース」「e-コマース(続き)」2023年「発育発達と老化」に続いて第5弾となる) ※セミナーで使用された講義メモ(安藤さんが自身のメモをWord化したもの)及び講座で配布された画像資料の詳細は添付①②を参照されたい。
第1回 比較の効用
・作品の上手い下手、作者の帰属性、作品の前後関係、作者の個性特徴、発想源が分かる。ティツィアーノ「マリアの神殿奉献」対ガッツディ「マリア像」、仁王像の比較(奈良東大寺 対 岐阜護国寺仁王像)
第2回 主題と様式
・作品の主題は注文主が決めるが、様式は芸術家である作者が決める。
・図像学・図像解釈学からは「アテネの学堂」の自然的主題は大勢の人物→伝習的主題ではプラトンとアリストテレス→本質意味ではレオナルドダビンチとミケランジェロという解釈。
・シンボル、象徴、擬人像、寓意からは「エゼキエルの幻視」の天使=聖マタイ、獅子=聖マルコ、牛=聖ルカ、鷲=聖ヨハネを意味する。
第3回 建築の様式・第4回 西洋建築の歴史
・人間の精神・思想・生理が建築の様式を生み出すが、建築の様式はそれ固有の仕方で人間の精神思想生理に影響を与える。
・建築様式は歴史的にロマネスク様式(半円アーチ:ピサ大聖堂)→ゴシック様式(尖塔アーチ:パリノートルダム寺院)→ルネサンス様式(正円・正方形:サンタマリアデルフィオーレ大聖堂)→マニエリスム→バロック→ロココ
第5回 かたちの継承性(受け継ぐこと)
・美術の継承とは「模写」「模倣」「引用」「パロディ」「オマージュ」。
・ミケランジェロ「ダビデ像」とリアーチェ「ブロンズ像」、ロダン「考える人」とミケランジェロ「予言者エレミア」、マネ「オランピア」とティツィアーノ「ウルビーノのビーナス」、マネ「草上の昼食」とピカソ「草上の昼食」、ピカソ「アイロンをかける人」とドガ「アイロンをかける女たち」、ピカソ「ラス・メニナス(女官の意)」とベラスケス「ラス・メニナス」、ダリ「自らの…」とフリードリッヒ「窓辺の婦人」、ダリ「黄昏の隔世遺伝」とミレー「晩鐘」
第6回 かたちの普遍性
・かたちには地域時代を超えた普遍性がある。縄文時代「土偶」とギリシャ先史時代「神像」、高松塚古墳壁画とポンペイ秘儀荘、阿修羅像(734年)とデルフォイの御者(前470年)、伊藤若冲とヤン・ブリューゲル(花のブリューゲル)など
第7回 遠近法について
・遠近法とは三次元の世界を二次元の平面に変換する技術。
・重畳遠近法、数学的遠近法、三遠法、斜め俯瞰法。最後の晩餐の遠近法はサセッタ→ギルランダイオ→レオナルドダビンチと進化。
第8回 聖と俗
・美術の大半は宗教美術。西洋はキリスト教美術、アジアは仏教美術等々。
3.豊田さんより「台湾旅行」「隠岐の島」旅行の報告
①台湾旅行 (添付③の写真参照)
・4泊5日。高雄→台南→台北のコース。ノンツアーの個人旅行だが最終日台北で現地ツアーを利用。
・高雄到着時の飛行機からは広範囲に四角形の風景が見えたものの正体は不明。高尾駅前にはバイクがびっしり。屋台風有名店の小籠包が美味だった。
・台湾での支払いはチャージ専用のカードが便利だが、現金も外食などに必要。
・「統一夢時代」という百貨店チェーンで高価な石鹸購入。
・愛河ナイトクルージングは河口付近のツアー。
・今回訪問した高雄、台南、台北は台湾に4つある200万都市の3つ。
・果物はマンゴー、バナナなど、日本とは色など種類が違う。価格交渉はした方がいい。
・台南の旧オランダ軍本部「赤崁楼(ちんかんろう)」、旧オランダ要塞「安平(あんぴん)」、旧イギリス家屋にガジュマロが密生した「安平樹屋」、台北の奇岩クィーンヘッド、九份など訪問。日本人は歓迎される。トイレなど衛生面は難。
②隠岐の島旅行
・島は4つ。最も大きい島後島と南西3島からなる。
・1日目は松江「七類港」から島後島へ。大ぶりな神社、「乳房杉」「かぶら杉」などの巨木、「ろうそく島」など見どころ多い。
・2日目は後醍醐天皇が流された南西3島のひとつ「知夫里島」へ。道端に牛が寝そべっておりなかなか動かない。道は牛のフンだらけでその上を車が通行する。隠岐の島の牛は神戸に送られて育てられ、神戸牛として食されるとのこと。
4.11月9日「養老天命反転地」について(担当豊田さん、安藤さん)
・午前に「養老天命反転地」、午後に「関ケ原古戦場めぐり」を訪問する案が提示された。
・10時JR大垣駅集合、豊田さん・安藤さんの車にて移動。昼食は養老街道で有名な藤太などで焼肉。午後は関ケ原古戦場へ移動し「史跡ガイド」へ参加(8名までなら1000円。事前予約)。
・スケジュール的にタイトかもという意見もあり、最終的に10月会合にて決定する。
5.来年度世界遺産研修案「中尊寺」について
・石崎さんより「中尊寺」ツアープランについて紹介があった。日帰り案と一泊案だが、遠方かつそれなりに費用も掛かることから、結論は出なかった。今後の課題とする。
6.今後の会合やイベント予定日等
・10月定例ミーティング:10月12日(土)→26日(土)に変更(リモート対応のため)
・11月9日(土):「養老天命反転地」+「関ケ原古戦場」
・12月14日(土)~15日(日):総会・忘年会(野間柏屋)
以上
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